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2004年12月 要求に応え続けるひたむきな努力が企業を支える

要求に応え続けるひたむきな努力が企業を支える

 製造業は、大手メーカーに下請け企業が何社も連なる重層構造となっている。下請け企業にとって、親会社の要求に応えられるかどうかは存続・発展に大きく影響する。東進工業株式会社も農機具の部品加工を主に手掛ける下請け企業の一つ。受注を確保するため、ニーズや時代の変化に対応する力を磨き続けている。

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変化する状況への対応は下請け企業の”宿命”とも言える。より高度な技術。受注数の増加。スピードアップやコストダウン。要求される内容が変わると、受注はあるのに「窮地に陥る」場合があると言う。対応策として新たな設備が必要となる事も多い。投資に見合う受注が見込めなければ導入には踏み切れないが、旧来の設備では親会社のニーズに応えられない。入ってくる受注を確実にこなしていかないと明日はない。

同社も、そんな切羽詰まった状況を乗り切ったことがある。90年頃の話だ。時代遅れになり廃棄処分寸前だった機械を、中村氏は独自の理論で改造。シャフト加工に必要なセンター穴を同時に両端から開けれるようにした。さらに材料の自動交換装置もつけ、作業効率は大幅にアップ。このアイディアが功を奏して、受注増に対応出来たと言う。改造した機械はシャフト加工の一部を担うにすぎないが、これなしでは仕事にならないほど、同社では重要な機械だ。シャフト加工を手がける企業は岡山県では少数。1日1500本のシャフトを加工する同社は、改善意識で窮地を好機に変えた。

「納期を守る。図面通りの精度に仕上げる。安いコストで行なう。この3つは下請け企業の最低条件です。1つ欠けても、受注先から相手にしてもらえなくなります」。この姿勢こそが同社に対する信頼に繋がっているのだろう。

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